避難ハッチ

【解説】避難ハッチ交換はいくら?交換費用・交換事例をご紹介

リフォームや部分的な改修工事などで依頼主が頭を悩ますのが、工事業者の選定と見積もりが適正価格かどうかの判断です。相変わらずリフォームにおいては、無料診断と称して改修工事の必要が無い場所を指摘し、法外な料金を請求する手法が後を絶ちません。事実、住宅に関するトラブルの電話相談件数は、8,238件(※)にもなっています。毎月約700件近い相談が寄せられているということです。リフォームや改修工事は個人住宅だけではありません。例えばマンションにおいては、共用部のベランダに設置されている避難ハッチなどが、建物より先に老朽化してしまうケースがあります。万一の動作不良を避けるために交換が必要となれば、やはり改修工事業者の選び方や適正価格の判断について不安があるのではないでしょうか。

今回は避難ハッチ交換の適正費用や工事業者など、気になる情報について、お伝えします。

ココがポイント

  1. 避難ハッチ交換の業者選びは見積もりが必須。
  2. 避難ハッチの交換事例を見てみよう。
  3. 避難ハッチ交換には消防署への届け出原則必要

避難ハッチの見積もりはこちら(1都6県)

避難ハッチの見積もりはこちら(関東以外)

避難ハッチの交換費用の相場を見極める

避難ハッチはマンションのバルコニーなどに設置される避難器具です。

通常の避難経路で逃げられなくなった際に、ふたを開けて、折りたたまれた吊り下げはしごをのばして、緊急手段として階下に避難するためのものです。新築物件に関しては心配ないでしょうが、古いマンションでは避難ハッチが鉄製であり、サビなどが発生して老朽化がすすんでいることがあります。
現在はステンレスに材質が決められている(※)ため、一定の交換需要があります。

また、避難ハッチ自体の老朽化だけでなく、避難ハッチとベランダ部分の防水シーリングの劣化などが原因で、階下に雨漏りするケースもあります。状況によっては交換を判断しなければならないでしょう。

ここで、交換費用についてお伝えする前に、交換についてのポイントや注意点について、述べておきます。

※出典:消防予第85号避難器具用ハッチの基準について(平成4年4月15日)

このような業者は要注意

避難ハッチを含めた消防用設備は消防法第17条の3の3により、年2回の機器点検と年1回の総合点検が義務付けられています。そのため大半のマンションでは、管理組合が点検業者に業務を委託して点検を代行してもらっているものと思います。

しかしまれに、

  • 「消防の点検に来ました」
  • 「消防署からの指示で参りました」

など、アポなしで突然、見知らぬ業者が訪問してくるケースがあるのです。どのようなケースでも、アポなしで点検するという業者、もっともらしい理由で突然訪問してくる業者、管理組合に点検の事前アナウンスや説明が無い業者とは関わらないようにしましょう。

また、総合点検では実際に避難ハッチを作動させますが、これを実行しない業者の場合は、ただちに委託を考え直すべきです。点検のずさんさが原因で、避難できたはずの入居者が避難できなかったことを考えると、その物件価値の損失は計り知れないものとなります。

交換は一括がお得

避難ハッチの交換は、できるだけ1度で全て済ませたいところです。
マンションの規模や各階の避難ハッチの状態にもよりますが、交換時期が分散されるとトータルで交換費用の負担は重くなります。何度も交換の工事が発生すると、入居者にも迷惑がかかります。バルコニーでの作業ですから、大きな音がすることもありますし、階下にも漏れることがあるためです。

できれば一度に交換しておくことをおすすめします。

当社では、少しでもマンションオーナー様や管理組合の方々への費用負担を減らすべく、ボリュームディスカウントを実施しています。
下表は関東地域(1都6県)の価格です。

交換件数 14 529 30件以上
金額/件 129,000円 116,100円 109,650円
標準価格/件 250,000円 250,000円 250,000円
割引率 約48%OFF 約54%OFF 約56%OFF

関東地域(1都6県)以外の価格はコチラを参照してください。

交換件数 14 529 30件以上
金額/件 159,000円 145,000円 140,000円
標準価格/件 250,000円 250,000円 250,000円
割引率 36%OFF 42%OFF 44%OFF

かなりお得になっています。

他社と比較しても割引率には自信があります。

相見積もりは必須

自動車の購入では相見積もりが活発です。マイカーを所有している人ならば、誰もが経験していることだと思います。目を付けた車種と他社の競合する車種との見積もり比較は当然として、同じ車種でも販売店により値引き額や下取り額が違うとのウワサを聞きつければ、足しげく店舗に通って見積もりを比較検討した人も多いのではないでしょうか。

避難ハッチの交換においても、必要であれば相見積もりをしましょう。

定期点検で信頼を得ている業者さんに、良心的な見積もりを出してもらえばベストではありますが、それでも予算オーバーとなる場合は割り切ることも重要です。不必要に費用を負担することは得策とは言えないため、相見積もりをする場合は、発注先の変更も視野に入れると良いでしょう。

一般論ですが、物件の管理会社による見積もりはやや高めです。後述する事例紹介で取り上げますが、管理会社の見積もりが高いために、当社に相談があるのは珍しいことではありません。

避難ハッチ交換の流れ

避難ハッチの交換は、反応しなくなったテレビリモコンの電池交換のように、何かしらのトラブルが発覚してからでは遅すぎます。腐食などの異変が見られたら、安全確保のために専門業者に交換の相談をしましょう。

実際に、交換の大まかな流れを説明しておきますので、参考にしてください。

現場調査と採寸

現場へ足を運んで老朽化の具合やハッチの寸法などを測定します。
既製品サイズが納まるとは限らないため、サイズオーダー品の発注準備の目的もあります。

設計・発注・製作

現場のサイズに合った避難ハッチを手配します。
納期などは別途連絡することになります。

納品・施工打ち合わせ

サイズオーダー品の納品の目途が立てば依頼者との施工打ち合わせになります。
マンションの場合は入居者様への工事説明や立会いのお願いなど諸連絡が必要です。

現品の撤去・新品の取り付け

既設の避難ハッチを撤去して、新品を取り付ける作業です。
目安は1台1時間ですが現場の状況で前後します。
撤去した既設の避難ハッチは適切に処分します。

防水処理・点検

防水用のコーキングを施して養生した後は点検です。
実際に収納している吊り下げはしごを稼働させて降りる試験をします。

依頼者様への報告・消防検査

依頼者様に工事完了の報告をします。
消防署の検査が行われることもありますので、事前に確認しておきましょう。

避難ハッチを操作して、実際に降りる点検を実施する場合は、事前に階下の入居者の方にもお知らせが必要です。いきなり作業者の方が降りてこられると、恐怖の何ものでもありません。

また、避難ハッチの真下に荷物を置かないでほしいことも合わせて連絡しましょう。
これは万一の場合、はしごが伸び切らずに避難できなくなることを防ぐ意味でも、日ごろから注意喚起しておくことをおすすめします。
さらに、荷物への破損などのトラブルも未然に防ぐことができます。

避難ハッチ交換時期の目安

避難ハッチの交換時期については前述しましたが、腐食などが見られた場合は急いだ方が良いです。
腐食が進んで避難ハッチ周辺から階下へ雨漏りすることもあり、入居者の方から苦情が入ってくるようになると、交換時期であることは明らかです。

建物によっては、鉄製の避難ハッチが設置しているケースもあります。
鉄製は腐食がすすみやすいため、現在はステンレス製のみの設置と決められています。ボロボロになる前に、早めの交換が望ましいでしょう。吊り下げはしごが伸びない、途中で切れたというような二次災害は避けるべきです。

避難ハッチ交換でも消防署への届け出は必要?

避難ハッチの新設時は、消防設備士により消防署への届け出が義務付けられていますが、交換の場合も必要かどうかは業者によって見解が分かれているケースが見受けられます。原則としては甲種消防設備士による届け出は必要なのですが、「軽微な工事」の範囲であれば、不要となることがあります。

その根拠となっている、「消防用設備等に係る届出等に関する運用について(通知)」を基にまとめました。

消防用設備等に係る工事の区分

工事の区分としては「取替え」が相当します。

防火対象物に設置されている消防用設備等について、その構成機器・装置等の一 部を既設のものと同等の種類、機能・性能等を有するものに交換することをいう。

軽微な工事の範囲

  • 避難器具(金属製避難はしご(固定式のものに限る。))(救助袋)(緩降機)
    ①標識
    ②本体・取付金具 → 設置時と同じ施工方法に限る。

※避難はしごは固定式に限るとありますが、避難ハッチを明記している自治体(※)もあるため、所轄の消防署に確認をしましょう。

新潟県長岡市

消防用設備等に係る軽微な工事に関する運用

工事区分:取替え
着工届 ☆原則として必要。

☆ただし、軽微な工事に該当するものにあっては、次により取り扱うことにより、不要とすることができる。

○工事:甲種消防設備士が実施

○甲種消防設備士:試験結果報告書等を作成・整備

○防火対象物の関係者:経過一覧表への記録、維持台帳の整備・保存等

設置 届出 必要
消防検査 ☆必要。

☆ただし、軽微な工事にあっては、次により取り扱うことにより、現場確認を省略することができる。

○消防機関:査察時等の機会をとらえ、維持台帳の内容及び現場の状況を確認

※消防用設備等に係る届出等に関する運用について(通知)
https://www.fdma.go.jp/laws/tutatsu/assets/091205yo192.pdf

避難ハッチ交換事例

いずれも安く工事を実施できた事例の一部です。
参考にしてください。

東京都北区

交換台数:8台
物件オーナー様からのご依頼。
大規模修繕工事中に避難ハッチの交換の必要があったためお問い合わせをいただきました。
交換費用:1,032,000円

大阪府大阪市

交換台数:2台
避難ハッチ交換の必要性があり建設会社様からお問い合わせをいただきました。
交換費用:318,000円

神奈川県相模原市

交換台数:3台
塗装・防水会社様から修繕工事中にお問い合わせをいただきました。交換費用:387,000円

神奈川県三浦郡

交換台:2台
管理組合様から、管理会社様の交換費用見積もりが高くてお問い合わせをいただきました。
費用見直しのご提案をさせていただき施工を実施。
サイズの大きいものが1台あり、費用は若干高くなりましたが管理会社の見積もりよりは安く交換を実施できました。
交換費用:322,500円

以上が事例となります。
全国に工事実績がございますので、お問い合わせをお待ちしております。

避難ハッチ交換費用のまとめ

避難ハッチ交換の相場はどのぐらいなのでしょうか?その疑問に応えるべく、業歴60年の専門店が交換費用について、価格を大公開させていただきました。

割引率に驚かれたのではないでしょうか。安いからといって手抜き工事や粗悪な避難器具の販売はしておりません。そのようなことをしていると、60年も関わることはできないからです。交換費用を安く提供する理由は、物件の収益性になるべく影響しないよう配慮していることもあります。
いくばくかの貢献ではありますが・・。

サッカーのゴールキーパーは無失点で当たり前と言われ、スーパーセーブで勝ちゲームに導いたとしても、得点したプレイヤーが注目されます。避難器具も同様に、活躍する機会はできれば無いほうが良いものの、いざというときは正常に働いて当たり前と言われる存在です。活躍の機会が無いかもしれないからこそ、逆にいつでも正常に作動することが求められます。そのために年2回の定期点検と年1回の総合点検が義務付けられています。いつ使うかわからないからこそ、万全にしておきましょう。費用についてお困りならば、いつでもご相談ください。

避難ハッチの見積もりはこちら(1都6県)

避難ハッチの見積もりはこちら(関東以外)

本コンテンツは基本的に情報の提供を主旨としていますが、情報源の確実性を保証するものではありません。法改正や市場の動向を鑑みて、予告なく記載内容の修正や訂正、情報の追加など変更を加えることがあります。
  • この記事を書いた人

消防点検ストア編集部

消防設備点検、工事請負を行う株式会社トネクションが運営しております。マンション・ビル・工場・店舗などの点検、設備交換や設置などをお手伝いさせていただきます。

-避難ハッチ

Copyright© 消防設備点検ストアマガジン , 2024 All Rights Reserved Powered by AFFINGER5.